Column
コラム
2019.01.29
症例:歯槽性の上下顎前突と口唇閉鎖不全の矯正治療例

K Braces矯正歯科原宿駅前 院長
小林聡美 satomi kobayashi
アメリカアラインテクノロジー社認定 インビザライン専門ドクター
デンツプライシロナ社認定 SureSmile Advance/Orhto/Aligner 認定クリニック院長
アラガン社認定 VST:Very Sophisticated Treatment 施注資格ドクター
都内矯正専門クリニック院長を経て平成30年にK Braces矯正歯科原宿駅前院長就任。
発表論文、テレビ出演多数。
みなさん、こんにちは。K Braces矯正歯科原宿駅前 院長の小林聡美です。
今回は「上下の前歯が唇側に出ていることが原因で口元が出ていること(歯槽性の上下顎前突といます)」、さらに「口元が閉じにくい症状(口唇閉鎖不全といいます)」の改善をご希望された患者様の治療例をご覧いただきます。
※今回の患者様の事例です。
“梅干状の隆起”(梅干ジワ)も大きな悩みのひとつです
治療前の状態です
こちらが今回の患者様の治療前の写真です。
上下の前歯が出ていて、上下顎前突の状態です。
また口が閉じにくく、無理に閉じようとするとオトガイ部に“しわ”ができてしまいます。
このように閉じると、
オトガイ部が出っ張ってしまい、シワができます。この症状を“梅干状の隆起”(いわゆる梅干ジワ)といいます。
患者様へのご説明と治療プランの決定
無料カウンセリングを経て診察を行い、以下の診断、そしてリスクや副作用などを共有しながら、お話し合いの中で治療プランを決定していきます。
- 診断:口唇閉鎖不全、上下顎前歯の唇側傾斜(歯槽性の叙下顎前突)、上下顎中等度の叢生
- 治療法:上下左右第一小臼歯の抜歯、ミニスクリューによる加強固定
- 裏側の矯正装置による治療
- 治療期間:1年8ヶ月
- リスク:治療中の虫歯の可能性、上下顎前歯の歯根吸収、ミニスクリュー埋入部位の炎症
- 副作用:治療中の矯正装置による口内炎、治療後の抜歯空隙の後戻り
矯正用のインプラントも用いての治療
この患者様の治療は、上下左右の第一小臼歯を抜歯して、可能な限り前歯を後ろに下げることで、横顔を口元の改善を行うことになりました。
矯正用のインプラント(ミニスクリューともいいます)を用いて、抜歯をした隙間をすべて使って前歯を後退させます。
矯正装置は裏側の矯正装置を選択されました。
様々な方法を併用しての治療でした
治療後の写真です。
抜歯した部分が分からないぐらいに、綺麗に並んでいます。
治療期間は、1年8ヶ月でした。
- 抜歯とその後の凸凹の改善:3ヶ月
- 抜歯したスペースの閉鎖:1年
- 最終的な咬み合せと配列の調整:5ヶ月
顔貌のお写真はこちらです。
上下顎前突も改善し、とてもすっきりとした横顔を獲得することができました。
また梅干状の隆起もなくなり、より審美的なアゴの形を獲得することもできました。
下の写真では、梅干状の隆起はまったく見られません。
矯正用のインプラント(ミニスクリュー)を用いたことで上下の前歯を可能な限り後退させることができ、短い治療期間でとても良い治療結果を得ることができました。
デジタル矯正システムを基に適切な診断と治療方針で矯正治療を行うことで、短い治療期間でとても効果的な治療が行えることをお分かりいただけたと思います。
今後も、今回の治療例のように医療法の広告ガイドラインに添った適切な形式で、術前術後の症例をご紹介していきたいと思っています。
どうぞお気軽にご連絡ください!