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八重歯を治す判断基準は?おすすめ治療方法と注意点

2022.01.15
監修
K Braces矯正歯科原宿駅前
院長 小林聡美 Satomi Kobayashi
  • アメリカアラインテクノロジー社認定 インビザライン専門ドクター
  • デンツプライシロナ社認定 SureSmile Advance/Orhto/Aligner 認定クリニック院長
  • アラガン社認定 VST:Very Sophisticated Treatment 施注資格ドクター
都内矯正専門クリニック 院長を経て、
平成30年にK Braces矯正歯科原宿駅前院長就任。
発表論文、テレビ出演多数。
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そもそも八重歯とは?

八重歯の特徴と原因
 
八重歯を放置した際のリスク
・リスク1
・リスク2
・リスク3
 
八重歯を抜歯しない方がいいケース
・小臼歯の抜歯が必要
・抜歯以外の方法で必要なスペースが作れる
 
八重歯の症例とおすすめ治療方法
・歯を抜かずに矯正だけで治療した例
・抜歯を伴い矯正治療した例
・八重歯以外にも複数の症状を改善できた例
 
まとめ


日本では現在においても八重歯がかわいいとされることがあり、歯並びに関する意識の低さをとても残念に感じています。

歯並びの大切さを分かっている人からすれば、悩みの種になっていることも多いです。

そのような場合に、いざ治療をしようとなると「八重歯を抜くのは大変そう」「長期間の治療になるのでは」などと不安な方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そもそも八重歯とは何か、八重歯の原因、放置した場合のリスクなどを解説しています。

また、多くの場合は八重歯を抜かないで、比較的短期間できれいな歯並びに治せることを、実例とともに解説します。
 

そもそも八重歯とは?

八重歯を治療したいと考えている人も、そのままにしておきたいと考えている人も、そもそも八重歯とは何か、よく知っておくことが大切です。

ここでは八重歯の特徴や原因、放置するリスクについて解説します。
 

八重歯の特徴と原因

八重歯とは、他の歯の並びよりも外側に飛び出している犬歯または糸切り歯のことです。犬歯は真ん中から数えて3番目の歯にあたります。

医学用語では「上顎犬歯の低位唇側転位」と表現される他、叢生(そうせい)や 乱杭歯(らんくいば)と呼ぶこともあります。

八重歯になる原因は、口が小さく歯が生えるためのスペースが不足していることです。
永久歯のなかでも遅く生えてくる犬歯は、十分なスペースがないと外に飛び出して八重歯になることがあります。

口が小さくなる要因は一概には言えませんが、やわらかい食べ物ばかり食べたなどによって、顎の骨があまり発育しなかったことが考えられます。
 

八重歯を放置した際のリスク

日本人は八重歯をそのままにしておく人が今でも多いですが、放置していると次のようなリスクもあります。
 

●リスク1

雑菌が繁殖しやすくなることです。八重歯が他の歯にかぶさるなどして歯磨きをしにくくなり、歯周病や虫歯につながってしまいます。また、口臭がきつくなることもあります。
 

●リスク2

八重歯のせいで口が閉じないので、口内が乾燥しやすくなり、口臭が発生したり、のどの粘膜がダメージを受けたりする場合があることです。
 

●リスク3

噛み合わせが悪くなってしまうことです。噛み合わせが逆になってしまったり、周囲の歯の負担が増したりすることがあります。
また、口を閉じた際に唇や口内を傷つけてしまう場合もあります。

八重歯の治療法は、大きく分けると八重歯自体を抜歯する方法と八重歯を抜歯せずに治療する方法の2つがあります。

次項では、八重歯を抜歯せずに治療した方がいいケースを解説します。
 

八重歯を抜歯しない方がいいケース




八重歯は丈夫で噛み合わせにも重要な役割を果たす歯なので、できるだけ抜歯しない方がよい歯の一つです。
抜歯しないで八重歯を治療できるケースは多くあります。
 

●八重歯によって他の歯が歯周病になっている

八重歯が重なることで他の歯が歯周病になっていて、どちらかを抜歯しなければならない場合は、八重歯ではなく、周囲の歯を抜きます。
その理由は、八重歯(犬歯)の歯根が長く、噛み合わせで重要な役割を果たしているからです。

また、高寿命な歯なので、将来のことを考えると、なるべく残しておきたい歯でもあるからです。
八重歯と周囲の歯が重なっていても、必ずしも他の歯を抜くわけではありません。抜歯よりも時間はかかりますが、矯正治療によって八重歯や他の歯を正しい位置に動かす方法もあります。
 

●小臼歯の抜歯が必要

八重歯が大きく飛び出している場合は、第一小臼歯(真ん中から4番目の歯)を抜歯してスペースを作って、八重歯を納める矯正治療が取られます。
八重歯が出っ歯を引き起こしている場合も、同じ治療法を用いられることがあります。

直接的に八重歯を抜いて治療しないのは、先に解説したように、なるべく残しておきたい重要な歯だからです。ただし、八重歯が重度の歯周病や虫歯などを起こしている場合は、健康な小臼歯を残して八重歯を抜歯することもあります。
 

●抜歯以外の方法で必要なスペースが作れる

八重歯の位置ずれが小さい場合は、抜歯以外の方法でスペースを作って、矯正治療できるケースもあります。
スペースを作る方法は、主に3つあります。
1つ目はIPRと呼ばれる、ヤスリで削る方法です。
八重歯または周囲の歯を削って、わずかな隙間を確保する方法なので、軽度の八重歯の場合に用いられます。

なお、IPRで削る深さは0.2~0.5mm程度なので、治療の際の痛みはなく、治療後に歯がしみやすくなることもありません。

2つ目は「側方拡大」という歯列を全体的に左右に拡大して八重歯を動かすスペースを作る方法です。

3つ目は全体的に歯列を奥歯の後方に移動させてスペースを作る方法です。この場合は治療期間が長くなることが多いです。

どちらも歯に器具を装着して、徐々に移動させていきます。器具は固定タイプと自分で取り外し可能なタイプがあります。
 

八重歯の症例とおすすめ治療方法

八重歯の治療を始める前にどのような治療が行われるのか、どれぐらいの期間がかかるのか知っておくと安心です。

ここでは、実際の治療例を3つ紹介します。なお、実際の治療は個人差があるので、あくまで参考にしてください。
 

●歯を抜かずに矯正だけで治療した例



こちらの患者様のケースは、上顎と下顎に八重歯とガタガタ歯があります。
この場合は抜歯をすることが多いですが、患者さまができるだけ歯を残したい希望があり、矯正治療を選びました。

しかし、全体的に歯を動かすとなると、途中で他の歯に負担がかかってしまったり、出っ歯がひどくなってしまったりするリスクもあります。
そこで当院では、3Dシミュレーションを用いて、事前に抜歯なしの治療が可能か確認します。


上記の3Dシミュレーションでは、矯正による歯の動きはもちろん、骨の動きも高精度で予測可能です。シミュレーションの結果、側方拡大による歯列矯正がベストと判断して治療をスタートしました。



シミュレーション検証により最適な矯正治療を選んだ結果、1年10カ月後に上記のような美しい歯列に改善できました。
 

●抜歯を伴い矯正治療した例




上記の患者様のケースは、重度の八重歯があり、なおかつ移動のためのスペースも確保しにくい状態でした。

歯が収まり切らないために真ん中あたりがくぼんで幅が狭くなっている「狭窄歯列弓(きょうさくしれつきゅう)」という状態もみられます。

このようなケースは側方拡大装置を用いて、まず左右にスペースを広げるのが一般的ですが、患者さまがシンプルな治療法を希望したこともあり、話し合いの末、第一小臼歯の抜歯と矯正による治療に決定しました。


上の画像は治療後の画像です。犬歯(以前の八重歯)を残しつつ、きれいな歯列になっています。

治療にかかった期間は18カ月(1年半)です。

当院ではスキャン技術と3Dモデル化技術をベースにしたデジタル矯正治療により、重度の八重歯でも短期間で治療できます。
 

●八重歯以外にも複数の症状を改善できた例




こちらの患者様のケースは、上顎の八重歯だけでなく、下顎も八重歯になっています(赤丸の箇所)。八重歯は上顎だけのイメージがありますが、顎のスペースが小さいと、上下で八重歯になってしまうケースもめずらしくありません。

このような場合は、上の画像のように噛み合わせが逆になってしまう「反対咬合(はんたいこうごう)」や先に紹介した「狭窄歯列弓」の状態も起きやすくなります。

複数の症例が重なっている場合で特に効果的なのが、3Dシミュレーションによる予想と治療方法の決定です。

この患者さまのケースでは、「小臼歯の抜歯(6カ月)→抜歯したスペースの閉鎖(12ヵ月)→咬み合せと配列の調整(4カ月)」の流れで治療を進めました。


上の画像は治療完了後のものです。ご覧のように八重歯とともに反対咬合や狭窄歯列弓のすべてが改善できています。なお、矯正には裏側の装置を用いたため、周りの人に気付かれることなく治療を進められています。
 

まとめ

日本では歯並びに対する意識の低さから八重歯はかわいいものとして放っておくこともありますが、場合によっては歯周病や口臭などの原因になってしまいます。抜歯をしないで治療できるケースも多いので、まずは歯科医に相談してみましょう。

K Braces矯正歯科矯正原宿駅前では3Dシミュレーション機器と治療設備を用いることで、重度の八重歯でも比較的短期間で治療できます。希望の治療方針をヒアリングしてからオーダーメイドで治療するため、歯の負担を減らすだけでなく、前向きな気持ちで治療期間を過ごしていただけます。ぜひお気軽にご相談ください。

 
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について

① 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2 週間で慣れることが多いです。
② 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
③ 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や療期間に影響します。
④ 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧ 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨ 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
⑩ 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
⑪ 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
⑫ 矯正装置を誤飲する可能性があります。
⑬ 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
⑭ 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
⑮ 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
⑯ あごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
⑰ 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
⑱ 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
 


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