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症例:重症度の高い非抜歯の治療例(重度の前歯の凸凹(叢生)と奥歯の咬み合わせのズレ)

2019.03.09
監修
K Braces矯正歯科原宿駅前
院長 小林聡美 Satomi Kobayashi
  • アメリカアラインテクノロジー社認定 インビザライン専門ドクター
  • デンツプライシロナ社認定 SureSmile Advance/Orhto/Aligner 認定クリニック院長
  • アラガン社認定 VST:Very Sophisticated Treatment 施注資格ドクター
都内矯正専門クリニック 院長を経て、
平成30年にK Braces矯正歯科原宿駅前院長就任。
発表論文、テレビ出演多数。
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【目次】

非抜歯で大規模に歯を移動します

インプラントも不使用、デジタル矯正の素晴らしさを実感

患者様へのご説明、治療プランの決定

先天的な歯の欠損も考慮した矯正治療


みなさま、こんにちは。K Braces矯正歯科原宿駅前 院長の小林聡美です。

矯正治療は抜歯を伴うことが多いです。 歯並びを改善するためのスペースを確保するには、抜歯をするのが効率が良いためです。 ですが「健康な歯を抜きたくない」という患者様の強い思いで、抜歯をせずに治療をすることも少なくありません。
※状態によっては、どうしても抜歯をしなければ改善できないことももちろんあります。

こちらが抜歯を行わずに治療した例です

症例: 上下前歯の叢生と切端咬合の治療例(治療期間6ヶ月)
症例:上下前歯の凸凹(叢生)のマウスピースによる矯正(治療期間6ヶ月)
症例:歯の凸凹(叢生)と八重歯の非抜歯での矯正治療例
症例:上下前歯の凸凹(叢生)と開咬の矯正治療例(治療期間6ヶ月)


今回は重度の前歯部叢生と奥歯の前後的な咬み合わせのズレを非抜歯で治療した症例をご覧いただきます。

※こちらの記事は今回の患者様の事例です。実際の治療は個人差がありますのであくまで参考とお考えください。

 

非抜歯で大規模に歯を移動します

▼治療前の正面からの顔面写真です。
1番前の前歯が左側へ傾き、左の2番目の歯が外側に飛び出していることがお分かりいただけると思います。

▼こちらはお口の中の写真です。

上顎の前歯が後方に傾斜し、左側の2番目の歯が大きく捻じれ、外側に飛び出してしまっています。

▼横から見てみますと、より具体的な問題がわかります。
左側の臼歯部は前後的なズレが大きく、下の歯に対して上の歯が全体的に前のほうにずれて咬んでしまっています。

このように重度の叢生と咬み合わせのズレがある場合、抜歯による治療が第一先選択となります。
ですが、患者様のご要望で、非抜歯による治療を行うことになりました。
 

インプラントも不使用、デジタル矯正の素晴らしさを実感

抜歯をしない代わりに上顎の奥歯(臼歯部)を全体的に後ろに動かすことでスペースを確保し、咬みあわせと歯並びを整える治療計画を立てました。

通常、このような全体的な歯の移動には矯正用インプラント(ミニスクリュー、TAD)が必要となります。
しかし患者様のご要望で、インプラントを使わずに顎間ゴムを用いて治療を行うことになりました。

「非抜歯でインプラント不使用」という今回の治療計画は、オーダーメイドのカスタムワイヤーを用いることで初めて可能になるものでした。

治療を通じて、デジタル矯正のすばらしさをあらためて認識することになりました。
顎間ゴムの場合は、治療期間が長くなってしまうことが予想されましたので、十分に説明を行い、ご了承をいただき、治療を開始しました。
 

患者様へのご説明、治療プランの決定

無料カウンセリングから診断を経て、患者様には丁寧にご説明をしていき、ご納得を頂けました。

こちらのご説明内容はとても重要な情報ですのでいつも掲載しています。お読みの方はぜひチェックしておいてください。
診断 上下顎中等度の叢生、上顎前歯の舌側傾斜、下顎前歯の欠損
治療法 非抜歯、裏側矯正装置による矯正治療
治療期間 1年5ヵ月(通院回数17回)※予定は2年半以上でした
治療費 裏側全体矯正 ¥1,210,000-
精密検査 ¥55,000-
※すべて税込表記です
リスク 前歯部のブラックトライアングル、装置による口内炎
副作用 治療中の発音への影響、治療後の凸凹の後戻り
治療期間は約1年5ヵ月でした。大まかな治療の内訳は以下です。
 
叢生の改善と顎間ゴムによる上顎大臼歯の遠心移動:1年
最終的な歯並びとかみ合わせの微調整:5ヶ月

予想していたよりもかなり短い治療期間で済みました。
 

先天的な歯の欠損も考慮した矯正治療

▼治療後の正面の顔面写真です。
歯の角度、飛び出ていた2番目の歯の位置も改善され、とても整ったスマイルを獲得することができました。

なお、患者様は下顎の前歯が先天的に1本欠損しているので、その状態を考慮した位置で、上下の真ん中を整えています。
 
▼治療後のお口の中の写真です。
 
歯の角度、奥歯の咬み合わせ、そして前歯のバランスがとても綺麗にまた機能的に改善されました。

 

非抜歯でかなり大きな歯の移動が必要であった治療でしたが、患者様に頑張って顎間ゴムを使用し続けて頂けたこと、そして何よりオーダーメイドのワイヤーのすばらしい治療効果を実感できた症例でした。

 


  今後も、皆様の参考になるような術前術後の症例をご紹介をして参ります。
 
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について

① 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2 週間で慣れることが多いです。
② 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
③ 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や療期間に影響します。
④ 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧ 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨ 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
⑩ 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
⑪ 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
⑫ 矯正装置を誤飲する可能性があります。
⑬ 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
⑭ 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
⑮ 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
⑯ あごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
⑰ 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
⑱ 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
 
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