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非常に重度な口ゴボ(著しい歯槽性の上下顎前突)の治療例

2021.04.14
監修
K Braces矯正歯科原宿駅前
院長 小林聡美 Satomi Kobayashi
  • アメリカアラインテクノロジー社認定 インビザライン専門ドクター
  • デンツプライシロナ社認定 SureSmile Advance/Orhto/Aligner 認定クリニック院長
  • アラガン社認定 VST:Very Sophisticated Treatment 施注資格ドクター
都内矯正専門クリニック 院長を経て、
平成30年にK Braces矯正歯科原宿駅前院長就任。
発表論文、テレビ出演多数。
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【目次】
 
非常に重度な口ゴボの矯正治療例です
 
外科手術を伴わず矯正治療のみを選択
 
患者様へのご説明、治療プランの決定
 
参考文献(サイト)



皆さまこんにちは。
K Braces矯正歯科原宿駅前院長の小林聡美です。


今回は重度の歯槽性の上下顎前突の治療例をご紹介いたします。
※こちらの記事は今回の患者様の事例です。実際の治療は個人差がありますのであくまで参考とお考えください。
 

非常に重度な口ゴボの矯正治療例です

患者さまのご希望で「外科手術をせず歯科矯正だけ」で改善

歯槽性の上下前突はいわゆる“口ゴボ”と言われる状態なのですが、その程度は様々です。
重度の症状をお持ちの場合は外科的矯正治療を行うこともあるのですが、実際は「外科手術が必要だけれども矯正治療のみで何とか改善したい」というご希望の患者様も多くいらっしゃいます。

今回は非常に重度な口ゴボを矯正治療のみで改善した症例をご紹介いたします。
 

重度の口ゴボ、梅干ジワ、口を閉じづらい状態

初診時のお顔の写真です。

わずかに口元が開いてしまっていることがわかります。お口が閉じにくい状態(口唇閉鎖不全の状態)の患者さまです。


重度の口元の突出感、また梅干し上の隆起がオトガイ部に認められました。
 

外科手術を伴わず矯正治療のみを選択

▼初診時の口腔内写真です。

凸凹の程度はそれほど大きくありませんが、上下の前歯が大きく唇側に傾いていることがお分かりいただけると思います。
 

歯の移動が大きい=歯根吸収のリスクが高い

今回の患者さまの状態は、前歯部の唇側への傾斜が非常に大きいため、前歯を後退させるための歯の移動量が大きくなります。
このような場合は歯根吸収のリスクが高くなります。
総合すると歯槽骨切りなどの外科的なアプローチが必要な症例ではありますが、ご本人のご希望で矯正治療のみで可能な限り改善することになりました。
歯根吸収のリスクをしっかりと説明しご理解いただいたうえで可能な限り上顎前歯を後退させる治療を行いました。
もちろん矯正用インプラント(ミニスクリュー)を用いての治療となりました。
 

患者様へのご説明、治療プランの決定

無料カウンセリングから診断を経て、患者様には丁寧にご説明をしていき、ご納得を頂けました。
こちらのご説明内容はとても重要な情報ですのでいつも掲載しています。お読みの方はぜひチェックしておいてください。
診断 口唇閉鎖不全、上下顎前歯の唇側傾斜(重度の歯槽性の上下顎前突)
治療法 上下裏側矯正、上下顎左右第一小臼歯の抜歯、ミニスクリューを用いた加強固定
治療期間 2年
治療費 裏側全体矯正+アンカースクリュー ¥1,210,000- + ¥165,000-(精密検査別)
リスク 治療中の虫歯の可能性、上顎前歯の歯根吸収
副作用 治療中の矯正装置による口内炎、治療後の抜歯空隙の後戻り
 

ミニスクリュー(矯正用インプラント)の効果もあり予定より早く治療が終わりました

▼術後の写真です。

しっかりとお口も閉じられて素敵なスマイルになっています。
口が閉じやすくなったことで梅干し状の隆起も消失し、調和のとれた横顔を獲得することができました。

▼横顔です。

口ゴボ改善により、すっきりした印象になりました。

▼また、口腔内の状態も著しい前歯部の傾斜が改善され、審美的にも機能的にもより良いかみ合わせと歯並びを獲得することができました。

 

治療期間は、1年8ヶ月でした

当初想定した治療期間から4ヶ月短縮されました。
 
●抜歯とその後の凸凹の改善:4ヶ月
●抜歯したスペースの閉鎖:1年2ヶ月
●最終的な咬み合せと配列の調整:2ヶ月

ミニスクリューを併用し可能な限り上下顎の前歯部を後退させたことで口ゴボの状態が効果的に改善されました。
心配していた歯根吸収はわずかに認められましたが歯の健康に影響を及ぼすことはない程度でした。
 

患者さまとのコミュニケーションの上で治療は成り立ちます

治療プランは患者様のご希望も可能な限り優先される必要があります。
リスクや副作用などもしっかりと話し合ったうえで決定し、治療に臨むことがとても大切ということをご理解いただけたと思います。
デジタル矯正を用いた場合、より詳細なリスク管理が可能となり、短い治療期間でより安全な治療を提供することができます。
 

参考文献(サイト)

デジタル矯正の治療効果に関する参考文献
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5161459/

歯科矯正用アンカースクリューガイドライン第二版
https://www.jos.gr.jp/guideline
 


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