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咬合平面の傾斜(cant)、ガタガタ歯、八重歯、口ゴボ、開咬の治療例

2020.11.14
監修
K Braces矯正歯科原宿駅前
院長 小林聡美 Satomi Kobayashi
  • アメリカアラインテクノロジー社認定 インビザライン専門ドクター
  • デンツプライシロナ社認定 SureSmile Advance/Orhto/Aligner 認定クリニック院長
  • アラガン社認定 VST:Very Sophisticated Treatment 施注資格ドクター
都内矯正専門クリニック 院長を経て、
平成30年にK Braces矯正歯科原宿駅前院長就任。
発表論文、テレビ出演多数。
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【目次】
 
咬合平面の傾斜(咬合平面のcant:キャント、カント)の症例
 
ガタガタ歯、八重歯、開咬など多くの症状がありました
 
患者様へのご説明、治療プランの決定
 
傾斜(cant)は手術を回避し、歯科矯正のみでの治療を選択
 
症状から考えるととても短い治療期間でした
 
参考文献(サイト)


みなさまこんにちは!K Braces矯正歯科原宿駅前 院長の小林聡美です。


今回は、私が実際に治療を行った中でも少し難しい治療の症例をご紹介させていただきます。
K Braces矯正歯科原宿駅前ではすべての治療法に対応し、難しい症例も最短の期間で治療することが可能です。
※こちらの記事は今回の患者様の事例です。実際の治療は個人差がありますのであくまで参考とお考えください。

咬合平面の傾斜(咬合平面のcant:キャント、カント)の症例

「咬合平面の傾斜(cant)」とは、咬合平面(咬み合わせの平面)が水平でなく傾いてしまっている状態を指します。
顔貌が左右非対称となりますので非常に悩まれる方が多いです。

ご本人はとても気になる傾斜(cant)の状態


▼初診時の、正面からみたスマイル写真です。

赤いラインが「咬合平面」という仮想の平面を示しています。

かなり左下がりなのがお分かりいただけると思います。
この状態が咬合平面の傾斜(咬合平面のcant:キャント、カント)です。
患者様からすると口元がゆがんでいる、もしくは曲がっているということになり、可能であれば治療したいと考え相談に来られる方が結構いらっしゃいます。
 

ガタガタ歯、八重歯、開咬など多くの症状がありました

その他にも治療すべき状態が多くありました。

▼治療前の口腔内の写真をみてみましょう。

重度のガタガタ歯(歯の凸凹、叢生)と八重歯、また軽度の開咬の状態も認められます。
この影響で、口元は「口ゴボ」の状態になっていました。
 

患者様へのご説明、治療プランの決定

無料カウンセリングから診断を経て、患者様には丁寧にご説明をしていき、ご納得を頂けました。

こちらのご説明内容はとても重要な情報ですのでいつも掲載しています。お読みの方はぜひチェックしておいてください。
診断 上下顎前歯の唇側傾斜、上下顎の叢生、犬歯の低位唇側転位、上顎側切歯のcross bite
治療法 上下顎左右第一小臼歯の抜歯、ハーフリンガルによる治療
治療期間 2年(通院回数24回)
治療費 ハーフリンガル矯正(上顎裏側矯正・下顎表側矯正) ¥1,100,000-
抜歯4本 ¥44,000
精密検査 ¥55,000-
※すべて税込表記です
リスク 治療中の虫歯の可能性、上顎前歯部の歯根吸収
副作用 ブラックトライアングルの出現、治療後の抜歯部位の後戻り

上記の症状を改善するには抜歯治療が望ましく、上下左右の第一小臼歯を抜歯して治療を行うこととなりました。
また、診断項目には含まれていませんが、患者さまが気にされている咬合平面の傾斜(cant)の補正も併せて行う治療計画を立てました。
治療期間2年というのはこの症例ではとても短く感じますが、3Dデジタル矯正での綿密な治療計画だからこそ実現したものです。
 

傾斜(cant)は手術を回避し、歯科矯正のみでの治療を選択

重度の咬合平面の傾斜(cant)の治療は、顔面非対称と関連しており外科手術が第一適応となるのですが、軽度の場合は矯正治療で可能な限り改善させるように治療を行うことがあります。
この患者様の場合、顔面の非対称は比較的軽度でしたので、矯正治療のみで歯の凸凹、口ゴボ、咬合平面の傾斜(cant)を改善することになりました。
もちろん矯正治療のみで咬合平面の傾斜(cant)を完全に改善することは難しいことはしっかり説明し、可能な範囲で治療を行うということで了承をいただき実際の治療を開始しました。
咬合平面の傾斜(cant)はとても目立たなくなりました!

▼治療後の写真です。

咬合平面のcantはまだ残ってはいますが、ある程度改善されたことがお分かりいただけると思います。

デジタル矯正の3Dモデルを用いた、詳細に歯の移動のコントロールを行うことができたことが咬合平面の傾斜(cant)の改善につながりました。
 
歯並びも改善されました!

ガタガタ歯や八重歯、開咬がほとんど目立たなくなり、その影響で口ゴボも改善されました。


症状から考えるととても短い治療期間でした

治療期間は2年でした。
 
抜歯とその後の凸凹の改善:6ヶ月
抜歯したスペースの閉鎖:12ヶ月
最終的な咬み合せと配列の調整:6ヶ月

重度のガタガタ歯、八重歯が改善されとても良い歯並びになり、口ゴボの改善も行うことができました。
治療期間も予定通り2年間で終了し、とてもよろこんでいただけました。

顔を正面から見た時の口元のゆがみはある程度であれば矯正治療で改善することが可能です。
気になる方はぜひカウンセリングにお越しください。

参考文献(サイト)

https://www.ajodo.org/article/S0889-5406(06)00567-1/abstract
咬合平面のcantの補正は、矯正用インプラント(アンカースクリュー)を用いて行われることもあります。
比較的重度の症状を持った症例でも外科手術を行わず、アンカースクリューのみを用いることで改善が可能です。
 

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矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について

① 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2 週間で慣れることが多いです。
② 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
③ 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や療期間に影響します。
④ 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧ 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨ 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
⑩ 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
⑪ 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
⑫ 矯正装置を誤飲する可能性があります。
⑬ 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
⑭ 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
⑮ 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
⑯ あごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
⑰ 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
⑱ 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
 

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